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えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

フロベール同時代評

まだ読んでないけど(て、そればっかじゃん)。
Gustave Flaubert, textes réunis et pésentés par Didier Philippot, Presses de l'Université Paris-Sorbonne, coll. "Mémoire de la critique", 2006.
この「批評の記憶」叢書は、同時代の批評を集めまくって一冊の本にするもので、ゾラはすでに出ているし、
パルナスについては、これもヤン・モルトレットが編集を担当している(すごい人だな、しかし)。
で、このたびのフロベールの巻はなんと900ページを超える分量(35ユーロ)なのである。
私はなぜだか同時代評を読むのが好きなので、これは実に嬉しい本なのであって、
モーパッサンも出してほしいなあ。)
とりわけ外国では当時の新聞・雑誌を簡単に閲覧できない分、なおのこと有難い。
テクストは自立したもんだ、という見地からすれば同時代評なんてもんは
古臭いだけでたいして意味あるもんでもないようなもんだけれど、
しかしまあ、「同時代の人がどう読んだか」は、研究史の原点みたいなもんである。
作品をそれが生まれた時代のコンテクストに位置づける、
という作業はランソン式古典的文学史研究であって、
いつまでもそんなことしてんじゃないよ、そんなことしても「文学」は
分かりませんで。という批判がヌゥーヴェル・クリティックであったことを
思えば、せっせとこんなコレクションを出すソルボンヌの頑固ぶりは
見事なもんだ、ということかもしれない。
ま、今の私の関心のありかたがこれまたよく言えば伝統的、悪く言って古っちいもんだ
ということは確かであろう。
ま、ええやないか。好きなものは好きなのだ。