えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

完訳!

ついに『エラクリウス』全30章、完訳!
モーパッサン 『エラクリウス・グロス博士』(3)
で宣伝。いやー、我ながらがんばった。って自画自賛してもしょうがないけど。
いきなり長い28章と、怒涛の展開の29章、そしてなんとも皮肉な結末の最終章。
かくしてエラクリウスは Asile des Aliénés 行きとなるわけだけれど、
後にモーパッサンは自身の弟を同じように連れて行くことになり、
そしてさらに彼自身が、同じように連れられてそこへ行くことになる。
そう考えるとなんとも悲痛な話である。
一方で、そこで出会うダゴベール・フェロルム Dagobert Félorme なる人物、
この名前がギュスターヴ・フロベール Gustave Flaubert をもじったものである
と読んだのはイヴァン・ルクレール(が最初だったと思う)。
『エラクリウス』をフロベールとの関係で論じたこれまた面白い論があるのだけれど、
今日はとりあえず、これにて就寝。