もうすぐ試験の採点をすることになるところで、
面白い話を見つける。
柴田宵曲『明治の話題』ちくま学芸文庫、2006年から、
正木直彦「回顧七十年」の孫引き。
隅本さんの代数学には実に閉口した。此の人はよく出来ると百二十五点などといふ点を呉れるが、出来ないとマイナス二十五点なんて云ふ点を附けたもので、私は此の人のために数学が嫌ひになつてしまつた。
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マイナス25点をつけられた学生はさすがにへこんだものと推察される。こういうのを読むと
SABCDで五段階評価なんていうのが、ちとアホらしくもなるというものだ。