えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

すてきな詩をどうぞ

そこで買った内の一冊。
川崎洋『すてきな詩をどうぞ』ちくま文庫、1995年。
本職の詩人がよい詩を選んでいるのでどれもよい詩なのは当然ながら
素人の私にもよくわかる詩ばかりなのが嬉しい。
その場の思いつきの感想(そりゃ私のことだ)でない解説も丁寧で心がこもっている。
中で一番琴線に触れた二編の孫引き。
一つめは全部いいけど部分だけ。

正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
吉野弘祝婚歌」詩画集『風が吹くと』1977年所収)

次は全部。これには本当に驚いた。

するめ     まどみちお


とうとう
やじるしに なって
きいている
うみは
あちらですかと・・・・・・
(詩集『まめつぶうた』1973年所収)