えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

これを機会に

と超特急で読む。
ガストン・ルルー、『オペラ座の怪人』、三輪秀彦 訳、創元推理文庫、1995年(27版)
原作は1910年で、やっぱり雰囲気はルブランと近いように感じる。
幻想を作り出すオペラ座全体を一個の幻想的・非現実的空間に仕立てあげ
ゴシック・ホラーばりの怪奇趣味と19世紀メロドラマ的情緒たっぷりで
おまけに通俗的オリエンタリスムも加味して、なるほどこれはよく出来ている。
モチーフの使い方(火と水、上(空)と下(地下)、生と死)も結構
面白いのと、天使のような歌声を描写するくだりもなかなかよろしかったかと。
なんだかおざなりですが。