えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

雨雨

仕事が進まん!
でも本は読む。読書は頭の食事ですから、これ欠かすわけにはいかんとです。
1Q84』も読みました。コメントは省略。
北村薫、『ひとがた流し』、新潮文庫、2009年(2刷)
人生に対する眼差しの細やかさと優しさにおいて比べられる作家を知りません。
勢いで、
北村薫、『北村薫の創作表現講義 あなたを読む、わたしを書く』、新潮選書、2009年(3刷)
「読む」ことも表現であるということに激しく同意する。
たまたま同じ選書。
国末憲人、『サルコジ マーケティングで政治を変えた大統領』、新潮選書、2009年
サルコジがどういう人かよく分かる。
問題は、サルコジ時代のフランスという国がどう変わるのか、ということにこそあるのだけれど、
それがはっきりするには、まだ時間がかかる。どんな大統領でもええから
がんばっておくれ、と一フランス語教師は思うのみかな。
読んじまった。やっちまった。
横溝正史、『八つ墓村』、角川文庫、2008年(改版24版)
舞台設定と道具立てが実にうまくて、スケールも大きくて、これは凄い。
しかし思うにつけ、ここにおいては「前近代的」なもろもろは、中心の犯罪を
いわばカモフラージュする道具であるわけで、おどろおどろしさは、一種装飾的である
ように見えなくもない。見かけとは裏腹に、この世界を統べるのは既に確固たる「近代」
であるように、私には思われました。
おお、忘れるところだった。