Gegen die Wand, 2004
ファティ・アキン監督。
こいつは「壁にぶつかって」ということでよいのかな。英題はHead-On。
ということは、これは自動車で壁に突撃自殺未遂した男の再生の物語、
というのが主筋なのかもしれない。
はじめは偽装結婚だった相手を、いつしか愛してしまう男女のお話で、
双方ともにトルコ移民の二世。舞台はハンブルクからイスタンブールへ。
なにに困るといって、私にはドイツ語とトルコ語の判別すらようつかんことで、
こいつがけっこう致命的なのは、無論二世のお話だからであったが、
これはしかしどうにもなりもはん。
それをいえばしかし、彼ら二人にとってのイスタンブールという街の存在のありようというのが
しっかり理解できている自信もなく、そんなんでは何が分かったともよう言えん。
しかしながら、これが「愛」をめぐる話である限りにおいて分からないことはないはずで、
切ないお話でありました。
