えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

詩人はひげを剃る

テオドール・ド・バンヴィル

こりはこりはkさん、お見事なご解答をありがとうございました。
私がみっけたのは、まさしくテオドール・ド・バンヴィルだったのですが、
なんと、ルコント・ド・リールとフランソワ・コペもひげ無しとは知りませんでした。
さすがです。
なるほど二人ともつるつるだ。不思議だ。なんでなんだろう。
なんとなくポーかと思ったんだけど、彼にはちゃんと口髭がある。
なんとなくイギリス方面か、という気が次にするけれど、全然根拠なし。
ウィキペディア仏語版には、第一次大戦前のドイツでは口髭がたいそう評価されていた
ニーチェを見よ)と書いてあるけど、いやまああんたんとこもそうでっしゃろが。
なんにしてもこの顕著な傾向は、高踏派世代の詩人の間ではひげを剃るのが流行だった
と思わせるものがある。よもやそんなことを書いた論文があったら、
そのことのほうが驚きですが、もし見つかったらぜひご教示くださいまし。
単純に考えてひげを剃るのは「青年」である、あり続けるということの意志表示になるだろう。
小説家が皆してせっせとひげをたくわえて偉そうに見せたがった
(つうかまあ要するにみんなひげが濃いだけではあろうけど)
というのと対照的である、とか言ってもよいのだろうか。
はて、どうでもいいようなことながら、いささか面白いもんですねこれ。