えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

フランス語の効用

iPodの容量に制限があるので、
フランス・ギャルとシルヴィー・ヴァルタンとグレコにしばしの別れを告げ、
代わりに放り込んだものを、備忘に記しておく。年齢順。
Raphaël (1975-), Caravane, 2005(ラファエル、『キャラヴァーン』)
Christophe Maé (1975-), On trace la route, 2010
Tété (1975-), Le Premier Clair de l'aube, 2010(テテ、『夜明けの最初の輝き』)
Emilie Simon (1978-), Emilie Simon, 2003(『エミリー・シモン』)
Végétal, 2006(『草木の如く』)
Olivia Ruiz (1980-), La Femme chocolat, 2005(オリヴィア・ルイーズ、『ショコラ』)
Nolwenn Leroy (1982-), Le Cheshire cat & moi, 2009


見事な若返り。これで半年しのげるかしら。
おまけに、
Emmanuelle Seigner (1966-), Dingue, 2010
ポランスキーの奥さんだけど、これはちと平凡な感じでした。


ところで、今日一番驚いたのは別のCDで。
いまどきの若者に教えてもらった
Sound Horizon, Roman, 2006
を聴いてみました。
たいへん高度なアニメソングみたいな印象ですけども、
歌詞のあちこちにフランス語の単語が散りばめてあるのが面白い。
ところが、たとえば「美しきもの」の出だし2行は歌詞カードにはこう書いてあるのです。

君の大好きなこの旋律...大空へと響け口風琴
天使 が抱いた窓枠の画布...ねぇ...その風景画...綺麗かしら?

これをCDで聴くと、

君の大好きなこの mélodie...大空へと響け harmonica
天使が抱いた窓枠の toile...ねぇ...その paysage...綺麗かしら?

となるのだな。
若い人の多くは当然、「なんて歌ってるの?」と思うだろうけど、
それがファンの心を一層くすぐることになるのだろう。
なんというか、
ここには、言葉の使い方に関する独特の詩学みたいなものが
存在するのではありますまいか。
けっこう驚きました。一聴の価値ありますよ。はい。