えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

デュラスの予習

Marguerite Duras

もうすぐマルグリット・デュラスのお芝居があるので、予習にお顔を拝見。
予習するとこ間違っとるがな。
と、一人突っ込みしてても虚しいだけなので、
Marguerite Duras, La Douleur, Folio, 1985
を読み始める。
終戦直後、収容所から夫が帰ってくるのを待つ日々の日記、らしいのだけれども、
読んでいるとまるで小説だなあと思えてくるので、
それは一体なぜなんだろう、と思案中。


ところで、この世にはヴェルヌ研究会なるものが存在するとお教えいただく。
日本ジュール・ヴェルヌ研究会
ふーむ、なんか意気がよくて楽しそうですな。


さらにところで、デュラスと一緒に届いた本の中に、
ラルースの引用辞典があるので、えいやっと開けてみましょう。
これぞ辞書占い。

Quand elles nous aiment, ce n'est pas vraiment nous qu'elles aiment.
Mais c'est bien nous, un beau matin, qu'elles n'aiment plus.
Paul Géraldy (1885-1983), L'Homme et l'amour

「彼女達が我々を愛している時、本当に彼女達が愛しているのは我々ではない。
だが、ある日、彼女達がもう愛さなくなった時には、その相手とは我々なのである」
ポール・ジェラルディ、『男と愛』


ぬおー、なんか縁起わるいわね。でもうまいことを言う。
やれやれ。
どうしようもないので、次は俳句の仏訳でもいかが。

  Vieil étang -
au plongeon d'une grenouille
  l'eau se brise
Haiku. Anthologie du poème court japonais, traduit par Corinne Atlan et Zéno Bianu, Gallimard, coll. "Poésie", 2002, p. 46.

古い池、一匹のカエルのダイビングで水割れる、と。

Herbes folles de l'été -
  où frémit encore
 le rêve des guerriers !
Ibid., p. 84.

夏の荒れ狂った草の辺りで、まだ戦士達の夢が震えている!、と。
ま、こんなもんでしょう。
語学教材にどうかと思ったのだけれども、はたしてどうなんだろう。
教養のない人間は、まず原典探すのが大変だったりしますけども。はー。