えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

超男性

ジャリ、『超男性』、澁澤龍彦訳、白水社、1975年(1978年6刷)
初めて読む。驚いた。原作1902年。
前半に出てくる「永久運動食」を食う自転車乗りと汽車との一万マイル競走は、道具立ての古さにもかかわらず、今でも新鮮さを失わない見事な疾走感。
SFとは違う形での、科学的イメージと詩的想像力の結合が素晴らしい。
後半はちょっと付いていけなかったけれども、いかにも新世紀を告げる書だと思わせる。
さすがはジャリであった。