えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

スパニッシュ・アパートメント

L'Auberge espagnol, 2003
とりあえず映画は観た。
EUが生んだ映画とでもういうか、時代を実にうまく捉えた作品で、
いかにも今の普通のヨーロッパの若者という感じが出ているのは
見事なものかと。
まったく個人的には物語をもっと作り込んでほしい気はするけど、
さして筋もなく進むところが日常感をかもす所以ではある。
設定からして想像されるような、ステレオタイプな「国民性」
が生みだす文化摩擦どたばた劇とは全然違うからこそ、
当のヨーロッパの若者に受け、エラスムス大人気をもたらした
のでありましょう。これまた個人的には、最初と最後の枠
プルーストのパロディみたいな)は要らんかったかなあ。