えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

求めびと

件の原稿を送信して一息つく。 さしもの私も毎日モーパッサンと向き合ってると息が詰まってくるので、 誰か他の人はいないじゃろか、と浮気心を起こした話。 以下妄言につき乞うご寛恕。 考えるにつけ、私が作家に要望するものは至って明確に次の4点である。…

ニヒルなひと

今日、ふと「ああこれがニヒリズムということなのか」と納得してしまったので、 そのことを記す。 モーパッサンの作品について考えていると、その大きな特徴として 価値の相対化というものに突き当る。 モーパッサン、あるいは極めつけの相対主義者。 そこに…

オブセッションがいっぱい

竜之介さん、ペレンナさん、コメントをどうもありがとうございます。 風邪のことまでどうもどうも、お恥ずかしい限りです。 昨年の冬にFさんに「手洗いうがいをちゃんとしてたら風邪なんか引かないんだよ」 と力づよく断言いただきまして、「おおそうか」と…

モーパッサンと渡辺一夫

『渡辺一夫評論選 狂気について 他二十二篇』、大江健三郎・清水徹編、岩波文庫、1993年(2010年8刷) を読むと、戦後すぐ、冷戦の始まった頃に渡辺一夫がすごく怒っていることが分かる。 終わったと思えば、またぞろ戦争をする気なのか、と。 16世紀フラン…

部屋の中で本を探す

人生の貴重な時間の1%ぐらいは、 自分の部屋の中で本を探すことに費やしているのではないか、という疑念にかられることがあって、まあ虚しいことだ。 これも以前に読んだ本をようやく見つけ出す。

レアリスムじゃないかも

日記を書く余力のないまま日がどんどん過ぎる。 6日慶事で関東遠征。 この一月ばかりの間に二度風邪を引いたので、 一度目で『Xの悲劇』、二度目で『Yの悲劇』を読み、 遠征の行き帰りに『Zの悲劇』(いずれも越前敏弥訳、角川文庫)を読み、 勢いで『レーン…

パリ20区、僕たちのクラス

Entre les murs, 2008 監督・脚本ローラン・カンテ、原作・脚本・主演フランソワ・ベゴドー。 ZEP(教育優先地区)の中学校の様子をドキュメンタリー風なタッチで描いた、パルムドール受賞作品。 とりあえず初見の印象としては、生徒達の演技があまりに自然…

リハビリ

日記の書き方も忘れてしまったこの頃。 ここしばらくの間に観た映画。 『男と女』 『TAXi』 『グラン・ブルー完全版』 『プチ・ニコラ』 『禁じられた遊び』 『まぼろし』 我ながらなんという選択。 一番印象に残っているのは結局のとこ『禁じられた遊び』だ…