えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

音楽史あれこれ

岡田暁生『オペラの運命 十九世紀を魅了した「一夜の夢」』中公新書、2006年再販 岡田暁生『西洋音楽史 「クラシックの黄昏」』中公新書、2006年(4版) 伊東信宏『バルトーク 民謡を「発見」した辺境の作曲家』中公新書、2006年再販 備忘録がわりに。 岡田…

本番直前

いよいよ本番直前。おお緊張する。 けっきょく7300字は私としてはぎりぎり一杯。心がけるは、慌てないこと。

アクセス5000到達

モーパッサンを巡って のカウンターが五千に到達。これまでに一度でもご漂着なされた方に ほんの少しでもお役に立ったことがあれば嬉しく思うのであります。 2006年3月から都合20か月。ま、私自身が毎日のように数増やしておるので、それだけで 相当数割り引…

あっというま

に連休は終わる。 ウンベルト・エーコ『フーコーの振り子』上下、文春文庫、1999年 を読了。いやまあすげえ小説もあったもんだ。こういう本は 著者のせめて10分の1くらいもオカルト関係の知識のある読者が、 「おおそう来たか」とか「ここはあれの引用だね」…

せ・ぴやんはどう訳すのか

「脂肪の塊」にはプロイセンの将校が登場するが、彼はアルザス訛りのフランス語を話す。 Foulez-fous tescentre, messieurs et tames ? (t. 1, p. 98.) vがf、dがtに入れ替わるのを言語学的になんというのか分からないけれど、 それだけのことで効果は抜群で…

せ・ぴやん

原稿は一進一退でまだ6ページの30行目。あと20行は削らねば。 ところでふと気になったこと。

こたつ登場

おもむろに、 モーパッサンとサラ・ベルナール を掲載。以前のブログを加筆修正。 絵の完全版はデッサンのページにこっそり掲載。ちとでかすぎる。 その後、おもむろに原稿を書きはじめる。 五枚でいいのにあっという間に六枚目途中。 面白くなあれ、面白く…

初暖房

思索のつづき。 77年演劇『リュヌ伯爵夫人の裏切り』は、その後『レチュヌ伯爵夫人』で自己検閲的 修正が施されるとはいえ、不当な結婚制度の被害者としての女性の、男性弾劾と挑戦の 主張に他ならない。 第二帝政以来のブルジョア演劇において不倫は最も頻…

コントとクロニックの近親性

てなことはともかく。 この半年折に触れ述べてきたことの一つは、 モーパッサンのコントは新聞という特殊な媒体を意識して書かれたものであり、そのことを抜きに 彼の特殊なレアリスムは理解できないということであり、フィクションとノンフィクションの境界…

時の経つのが早すぎて

ついていけてません。 いい加減12月1日の発表原稿を書かないといけないのであれこれ考える。 お題は、 「封じられる女の声―モーパッサン初期作品における女性の表象」 おお、フェミニズムみたい。 対象となるのは戯曲『リュヌ伯爵夫人の裏切り』(1877)、詩篇…

広津和郎訳『女の一生』

モーパッサンの日本受容において忘れてはならないことの一つが 英訳に紛れ込んだ偽作であるなら、もう一つは検閲ということになろう。 清水考純「フローベール・モーパッサン・ゾラ―大正期の翻訳 そこで禁圧されたもの」『國文学 解釈と教材の研究』第47巻第…

これぞ円本

今日は7回目でした。そいで来週はまたお休みなのであります。

蒲団(2)

ところで『蒲団』において明確なのは、時雄君のは恋愛というより、田中君の登場によって掻き立てられる 嫉妬こそが中心を占めているということであり、「他者の欲望を欲望する」というルネ・ジラール式 の模範的事例となっていることだ、と思う。 その意味で…

さむくなりました

裸足でいると寒いのでいい加減部屋の中でも靴下を履くようになる。だから何だ。

蒲団

田山花袋『蒲団・一兵卒』岩波文庫、2002年(改版1刷) 率直に申し上げてあんまり上手ではない。 作品としての完成度からいえば、「今読んだら稚拙凡庸」(白鳥)などと言うのはいささか極端にしても、主人公への批判的な造型力不足からくる不透明で濁った感…

がっかい参上

土日は学会へ。同志社でやっていた日本法哲学会ではなく。 面白い研究発表について考える。 面白い研究発表はやはり面白い短編小説(モーパッサン)のようであるのかもしれない。 そうすると、もしかすると、 オチが必要なのかもしれませんよ。 そう考えると…

花袋「西花余香」

明治期の日本でのモーパッサン受容に関しては、絶対に外すことができないのが田山花袋である。 ということは常識でありながら、しかしまあなんつうか、食指が動かないのであるなかなか。 しかしぼちぼちと検討してゆきたい。花袋のモーパッサン受容のありか…

花袋でも

先週は学園祭、今週は入学試験でお休みです。

書き写す

昨日のコピーを度々眺めるも分からないものは分からない。 そのうち「心眼」で読めるようにならないかしら。 なんだか勢いがついて、他の新聞記事も幾つか書き写す。 きっちり全単語読めると素直に嬉しい。どうにもならないものもある。 翻訳と違ってその人…

粗忽者

昨日、複写依頼した論文のコピーを図書館で受取り、 ほほーい、と封筒を開けたら頼んだのと違う論文だった。 なんじゃこりゃー、と思って確認すると、 書誌事項を転記し間違えていたのは自分だったと気づく。 いやはやどうもすみませんでした。 今日は、ふと…

今日はなにをしたのだろう

か分からないまま一日が過ぎるとむなしいので気をつけよう。 気をとりなおして自分の荷風論の校正。引用間違いにのけぞる。 明治41年4月17日西村恵次郎(渚山)宛書簡は、『断腸亭尺牘』にも収められているので 注意しないといけません。しかも異同がありま…

太宰「思い出」

ふと目に入ったので記しておこう。 太宰治「思い出」(『晩年』所収)の三章の冒頭へん。 (前略)「美貌の友」という翻訳本のところどころカットされて、そのブランクになっている箇所へ、私のこしらえたひどい文章を、知っている印刷屋へ秘密にたのんで刷…

付箋がない!

怒涛のいきおいで校正のお仕事。 要確認の箇所にふせんを貼りまくったら無くなる。 えーい、どーんと持ってきやがれい、と意味もなく思う。 疲れたので息抜きにお絵かき。 機は熟せり、の渾身のモーパッサンが完成。 おお、これこそ本物のもうぱつさんせんせ…