2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧
Une page d'histoire inédite, 1880 「ゴーロワ」紙、10月27日、コナール版『太陽の下に』初収録。 まだ若い頃のナポレオンがコルシカに滞在時に遭遇した一事件に関する物語。 以下の物語は隅々まで信憑のあるものである。私はほとんど聞き書きに記したので…
いや困った。
絶賛(うそだけど)公開中のデッサン集 Dessins autour de Maupassant にこっそりドーデの絵を追加。(「ドーデー」の方が一般的かな。どっちがいいのか難しい。) モーパッサンはドーデと親交があり、敬意も払っていたけれど、しかし彼特別に 評論を執筆す…
1870年代モーパッサン演劇で実は忘れていけないのは、 A la feuille de rose, Maison turque なる作品である。 『バラの葉陰、トルコ館』は、ボート仲間達が寄り集まって冬の気晴らしに作ったという一幕散文の芝居。 1945年にピエール・ボレルが限定200部の…
さあようやく動詞の活用ですよ。忘れないでね。
Suicides, 1881 「ゴーロワ」8月29日。 推敲を経て1883年4月17日「ジル・ブラース」に再録、モーフリニューズ。 「アナール・ポリティック・エ・リテレール」1884年8月10日、「エコー・ド・ラ・スメーヌ」1889年7月7日、 「ランテルヌ」別冊1890年8月10日、…
L'Angélus 1991-2006, Association des amis de Maupassant, 2007. を後ろに控えるかえるである。言うまでもなく。かっこいいぞ。 この15年間に出た雑誌『アンジェリュス』(「お告げの鐘」は モーパッサンの遺稿の題名)を全部集めたリプリントの集大成で、…
が無いわけではないのだけれど、無党派でいこう。
« Coco, coco, coco frais ! », 1878 『モザイク』誌、9月14日。コナール版『脂肪の塊』初収録。 ココヤシジュース(と思うんだけど注によると水とタチアオイの混ぜもの?)売りは19世紀の風俗で、 モーパッサンの頃はもう廃れ気味だったらしい。 語り手がお…
いつかどこかで買った本 モーパッサン『一夜』、川口彰一訳、文園書院、1946年 をふらっと眺める。すると「淪落の女」という話の途中、娘が村を飛び出してルーアンまで 歩いて行く途中で憲兵隊に会い、声をかけられた場面のこと、「年配の憲兵」が 『ねえ、…
ところで春陽堂版3巻本の『モーパッサン全集』は今いくらぐらいなのだろう と思って探すと、ネット上で二件、2万6千円なり。これはいいお値段だ。 もちろん保存状態は大事で、以前真白な紙箱のを古書店で見たことがあって すげーこんな白かったのね。と思っ…
ペレックを読むルジュンヌは、軽快な語り口でいて鋭いというようなこと。 ディドロのヴェルネ論には相変わらず四苦八苦。後は『エラクリウス』論の校正。
先日の手紙にあった貴重なジョゼフ・プリュニエの署名をつい作ってしまった。 「作った」という言葉がふさわしい、完璧なレプリカとはいえない微妙な代物。 当たり前ながら「モーパッサン」の署名と同じ字なところが実に感動なのである。 ところで、つい調子…
今日はいい天気だなあ と思って庭を眺めてらた、ノボタンさんに花が咲いている。 くるい咲いちゃったのかどうか心配です。そういえば蝶も飛んでいる。 10月ってこんなんだっただろうか。 昨日の雑誌には未刊行書簡が収録されていたりするのだけれど、 最初の…
ついにご本が到着して 嬉しいので 大きな写真に してみました。 改めて ノエル・ベナムー先生には 感謝なのであります。 ま、むずかしいことは 言わないでくださいまし。 モーパッサン、 かわいくていいでしょ。 ところで今日は大雨の中 5回目を終了したので…
河野多恵子『後日の話』文春文庫、2002年。 4冊目ともなれば河野作品についてのイメージもなんとなく出来てくるものだけれど、 しかしなかなか焦点が定まってこないのである。「解説」に川上弘美の言う通り、 なにかが「ズレている」のは分かる。でも何がど…
おとなしく原稿書きなどして、とりあえず8枚に収めてみる。 あれもこれも入れたいのにー、と思ってもどうにもなりまへん。 ただ一本の筋を通せ。 ところで、河野多恵子はどこじゃいな、と本を探していたら出てきたのは カチュール・マンデスだった。なんちゅ…
今日はちと残念なことがあって残念だった。 ペレックがらみで黄色い星について学ぶ。今となっては信じられないようでも 信じなくてはいけない歴史。想像力ということについて思った。
Les Rougon-Macquart とあれば『ルーゴン=マッカール叢書』 と訳すのが相場である。けれど厳密に言うなら、これは「ルーゴンおよびマッカール家の人々」の意味で 「叢書」というのはどこにも書いてない。そのことに気づくと、Les Thibault なるタイトルで、…
お名前は何ですか? 国籍は何ですか? 住所は何ですか? あとは所有形容詞でしたね。ちとややこしいけど覚えてねん。 話していると、改めてフランス語が母音衝突を避けることに徹底していることに気づかされる。 いちいち説明するのがたいへんなんだけどさ。
河野多恵子『みいら採り猟奇譚』新潮文庫、2006年(2刷) 主題というならマゾヒスムということになるのだろう。 でもそれだけが書いてあるという以上にずっとたくさん、それ以外のことが書かれている。 戦時とはいえども淡々とした日常の描写が積み重なれて…
ふらふら散歩してご近所さんに出会ったので写真をぱちり。お休み中のところすみません。 川と名のつくお池にお住まいの、笠原メイいうところの「アヒルのひと」たちです。
そういうわけで続き。 原大地「詩と不毛性 −マラルメ・ユゴー・ボードレール」, p. 140-154. 60年代のマラルメの詩を「不毛性」の観点から検討する論文で、 「鐘撞き男」とボードレールとの比較から、ボードレールにはまだあったロマン主義的な 詩人像がマラ…
昨日はペレック。 今日はそろそろ次の原稿書き。 「仏文は74ストローク×40行×8頁以」内、という規定である。うーむ。ストロークときたか。 で、今回は経験則から言うと、 本文ページ設定は10,5ポイントのまま、実際には12ポイント(注は10,5)で執筆すると、…
そういうわけでまた続き。 Kensuke Kumagai, "Résurrection de la ville - A propos de la fête théâtrale dans La Dernière mode" de Mallarmé, p. 95-109. パリに出たマラルメは1874年にモード雑誌「最新流行」を発行、「クロニック・ド・パリ」の欄には …
今日は正しく予習をする。
そういうわけで続き。Hiroko Teramoto, "Poétiue de l'opacification chez Flaubert", p. 52-66. 『感情教育』ではしばしば、地の文中に登場人物の言葉がギュメで引用される。 言語の指示対象ではなく言語そのものを指示させる機能を「不透明化」という用語…
本日はマラルメの日で六甲へ。快晴で心地よし。
そういうわけで、おもむろに個人的に「学会誌を読もう」キャンペーンを展開する。 研究者的書評でなく、基本(素人)褒め褒めモードのつもりなので(でも私利とは無縁よ)、間違いがあっても ご海容にお願いいたします。 Atsuko Tamada, "L'amour de la terr…
今日はだいぶ涼しくなったと感じつつ半袖で。みんなホテルに泊まれるよになったかな。 帰り道は日没が早まっているのを知る。