えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

インドへの道

A Passage to India, 1984. もちろん、デヴィッド・リーン。 読んでしまうと意識せざるをえないので、「原作物」というのは読まずに観るのが 正しいのかもしれないが、読んだ方がよく分かることもまああるわけで。 第三部「神殿」が15分だなんて、とか。 原…

読んだ後にもう一度

垣井道弘、『ハリウッドの日本人 「映画」に現れた日米文化摩擦』、文藝春秋、1992年 は、現地取材を交えた好書。早川雪州のお子さんとかに驚きました。

自転車操業

いざ準備。のっけから自転車操業。 いわく、止まればこける。 せめて補助輪が欲しいわあ。 と、訳の分からないことを呟きつつ。

小曲II

月一マラルメ。とりあえず訳す。 1893年と記載の手稿あり。1899年『詩集』所収。エリザベス朝式ソネ。 小曲 II 飼いならされることなく 我が希望がそこに身を投げ出す時 あの上で、弾け、失われたに違いない 激昂と沈黙とを伴って、 声、木立とは無縁な ある…

新学期

始まる。久し振りにいい汗かいたなあと。

大地

The Good Earth, 1937 シドニー・フランクリン監督。 ポール・ムニとルイゼ・ライナーの「中国人」はまあ変なんだけども、 それはそれとしてよく出来た映画。 前半は原作に忠実、後半はうまく映画的にまとめている。 具体的には三人の子供を二人に減らし、エ…

子どもの表象

中之島でルーヴル美術館展。 時代と場所とを越えて「子ども」をテーマに作品が並べられていて楽しく見る。

アラビアのロレンス

Lawrence of Arabia, 1962 いわずと知れたデヴィッド・リーン監督。 はじめて全部観ました227分。なんというか達成感。 この映画が史実をまったく無視した「お話」であるということをよくよく肝に銘じた上で、 それでも見応え十分なのは、なんといっても実写…

ついに観る

大作つづきの極めつけ

マルコムX

Malcolm X, 1992 扇情的にも挑発的にもならずに、 とことんクールなマルコムX像を描ききったところが、これまた スパイク・リー監督の凄いところだなと思いました。

げほげほ3

変わらず。

王様と私

The King and I, 1956 ウォルター・ラング監督。 おおこれがユル・ブリンナーであったか。 ユル・ブリンナーの王様はそういう役としてものすごくはまっているんだけど、 当然のごとくもはや何人とも判別のつかない謎の王様と化していて、 それだったらシャム…

げほげほ2

咳がとまらない。

戦場にかける橋

The Bridge on the river Kwai, 1957 『チート』の早川雪州がかように恰幅のよいおじさんになるものなのかと感慨ふかい。 彼は英語があまり上手でなく、それなのにスター風吹かしていて顰蹙を買い、 監督のデヴィッド・リーンが怒った、という話がなんともも…

げほげほ1

風邪。

サヨナラ

Sayonara, 1957 監督はジョシュア・ローガン。 言わずと知れたマーロン・ブランド。ヒロインのハナオギ(花荻)高美以子は日系二世。 率直に申し上げると、GIさん、あんた達は日本に何しにきてんですか、と思わずにいられない。 お淑やかに「尽くす」日本女…

バグダッドの盗賊

The Thief of Bagdad, 1924 監督はラオール・ウォルシュ。 ダグラス・フェアバンクスとジュラン・ジョンストンはとりあえずまあよくて、 アンナ・メイ・ウォン(モンゴル人の奴隷という悪者役、うるうる)と、 モンゴルの王様演じる上山草人(これがまたえら…

二本立て

いささかやけっぱち。 本橋哲也、『ポストコロニアリズム』、岩波新書、2009年(5刷) は大変よい入門書。ガヤトリ・スピヴァクのとこがむつかしかった。

上海特急

Shanghai Express, 1932 監督はジョゼフ・フォン・スタンバーグ。 1931年、動乱下の北京―上海間特急(三日かかる)に起こる事件で、 まあ共産党が悪役という感じで出てくる。 いわずと知れたマレーネ・ディートリッヒのためにあるような映画であるが、 目下…

上海へゴー

要するに下半期のお題は「映画における異文化交流」といったものなのである。 内容的に絞れてないので何でもありの試行錯誤状態に弱る日々。 ところで、 金城一紀、『GO』、角川文庫、2007年 3時間一気読み。星でいえば五つ。抜群に面白い青春恋愛小説でし…

散り行く花

Broken Blossoms, 1919 引用を二つ。グリフィスについてはこれ。 メロドラマは、男女の恋愛を物語を通して崇高化します。この人をこれほどまでにこの私は愛している。けれども、この愛に、どうして、これほどまでの障害が降りかかってくるのだろう。でも、こ…

観続け中

思えばこんなに立て続けに映画を観るのも久しくなかったことで、 いやまあ、映画観るのも体力要るのね、と軟弱者は思いつつ。 こういう本も読んだ。 国際行動学会 編、『文化摩擦における戸惑い』、創元社、2004年 文字通り海外において体験した戸惑いについ…

闇の奥

ジョゼフ・コンラッド、『闇の奥』、中野好夫 訳、岩波文庫、1958年1刷、2009年(55刷) これがよく分からなくてむつかしい。 (Heart of darknessは1899年の作品。) 大自然の「闇の奥」に遡行していって心の「闇の奥」を覗いてしまったのがクルツという 男…

第三章

『二十世紀少年』完結編を観る。 単独の作品として観るとどうなのかなと思いつつ、原作と切り離して 観ることがそもそも無理なような気もしつつ、原作と違う点を 確認する作業に忙しかったりして、しかしまあ無事完結して良かったなあと。 夜は味噌ラーメン…

戦艦バウンティ号の叛乱

Mutiny on the Bounty, 1935 監督はフランク・ロイド。 チャールズ・ロートンにもクラーク・ゲーブルにも文句をつける気はさらさらない (あんな厭な人の役を実にうまく演じてますねチャールズ・ロートン)のだけども、 今の私の目にはこれ、アングロ・サク…

本日も映画なり

えーと、今日も映画は観ました。

旅行の準備

Préparatifs de voyage, 1880 モーパッサンはどうなったんかいな、とさすがの私も自分でも思うので、 初心に帰るべく努めます。 5月31日『ゴーロワ』掲載。 Les Dimanches d'un bourgeois de Paris 『パリのあるブルジョアの日曜日』 と題された連作短編の第…

ドゥ・ザ・ライト・シング

Do the right thing, 1989 簡単に言うと、「黒人」を美化して描かないことで単純なプロバガンダになってしまっていない ところに、スパイク・リーの監督としての才能が感じられる映画。 結果的に当然ながら、見終わっても全然さっぱりしません。 「問題」は…

正しいこと

おもむろに我が愛するフリッツ君がDVDを読めなくなる。 CDは読めるんだけどなー、とぶつぶつ言っていたら、そういう故障は ままあるそうで、まこと精密機器はむずかしい。 うーむ、こいつは不便だ。

パッチギ!

2004年。 とりあえず説話の構造だけ取りだすと、これはすごく明快で古典的でさえあるものの、 複数のエピソードを重ねてクライマックスにもっていく手際がお見事な よく出来た娯楽作品である。関西弁ながら実にナチュラルな演技も大したものかと。 そこから…