えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

奇巌城

モーリス・ルブラン、『奇巌城』、石川湧 訳、創元推理文庫、2003年(47版) 高校生の素人名探偵ボートルレとリュパンの対決 だなんて完全に失念しておりました。Bacも受けずに何やってんだ と思わないでもないベル・エポックのぼんぼんではある。 相変わら…

空洞の針

いやしくも「えとるた日記」と名乗っている以上、 この本はすこぶる大事なのである。 が、こんな話だったとは全然覚えておらなんだ。 (昔の写真をスキャンしてみる。懐かしいねこれは。)

オンディーヌ

ジロドゥ、『オンディーヌ』、二木麻里 訳、光文社古典新訳文庫、2008年 実に活き活き躍動感のあるオンディーヌは、古典「新訳」の成功の ひとつと評価していいのではないかと思う(けど既訳を知らないので なんともいえないか)。初めて読みましたが、なん…

天使の蝶

プリーモ・レーヴィ、『天使の蝶』、関口英子 訳、光文社古典新訳文庫、2008年 五つ星のお勧めの一品。化学、生物学の知識をネタに繰り広げられる SF的世界はユーモアとアイロニーに満ちていずれも印象深い。 実はNATCA社のセールスマン、シンプソン氏につい…

波の娘

オリンピックと政治の話ははや3週目を迎え、 1916年ベルリン中止、1936年ナチスの大会、1940年東京返上 につづき、 アパルトヘイトの南アフリカ、ローデシアを巡る問題に 1968年メキシコシティ「ブラック・パワー・サリュート」、 それから、 1972年ミュンヘ…

DVDでもう一度

仕事に使えるかと『アメリ』を久し振りに観て、 DVDが出ていたので『ペルセポリス』を購入。 2度目はいろいろよく分かるけど、 やっぱり映画館がよかったなと。 ヴァン・ダイン、『グリーン家殺人事件』、井上勇 訳、創元推理文庫、2005年(86版) も読んで…

水晶の栓

モーリス・ルブラン、『水晶の栓』、石川湧 訳、創元推理文庫、2005年(35版) のっけから最後までサスペンスが途切れず、上手くなりましたね と思わせる。リュパンが凄すぎるより、とことん彼を苦境に追いやった方が 話は面白くなる、ということかどうか。…

忙しいのか何なのか

よく分からないまま日が過ぎてなんとも。 読んだ本メモ。 西田善夫、『オリンピックと放送』、丸善ライブラリー、1991年 NHKのアナウンサーによる実体験オリンピック放送史 だけあって、現場の声の説得力は何にも勝る。 ヴァン・ダイン、『僧正殺人事件』、…

マラルメ日

「我が書物はパフォスの名の上に閉じられて」 パフォスはキプロス島の都市で、アプロディテに捧げられた神殿があって アマゾネスの作った都市だとされていた、とか。 現実の世界よりも夢想の(不在の)美を一層に求める と一行で要約するとあまりに分かりや…

リュパン対ホームズ

モーリス・ルブラン、『リュパン対ホームズ』、石川湧 訳、創元推理文庫、2000年(53刷) エルロック・ショルメスをいつから「ホームズ」と訳すようになったのか 事情がよく分からないのが気になるところで、ルブルランはそれほど 本家を意識していたかどう…

地軸変更計画

ジュール・ヴェルヌ、『地軸変更計画』、榊原晃三 訳、創元SF文庫、2005年 『月世界へ行く』から20年、「大砲クラブ」の面ふたたび登場で、 大砲を垂直にぶっ放せば月旅行、水平に撃てば今度は「地軸変更」 という馬鹿馬鹿しさが素晴らしく、情けない落ちも…

読みすぎ注意

読んだ本まとめてメモ。 アイザック・アシモフ、『はだかの太陽』、冬川亘 訳、ハヤカワ文庫、2001年(16刷) 『鋼鉄都市』の続編にして傑作の評判たかく、 しかも、なぜか現在品切れ中? と聞けばいやでも読みたくなるというもので。読了後ただちに アイザ…

沖縄

沖縄で飲んで食べて笑う。 まことに幸せでした。