えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

タイトルの語ること

精神的にゆとりがないとブログなんて書けないわ。 とかなんとかぶつぶつと。 おもむろに『女の一生』のタイトルを考える。 原題Une vie はどうしたって「ある一生」「一つの人生」という意味である。 身も蓋もないタイトルだ。 『ボヴァリー夫人』に倣うなら…

ノー・マンズ・ランド

モーリス・ルブラン、『ノー・マンズ・ランド』、大友徳明訳、創元推理文庫、1987年 Le Formidable Evénement は1920年雑誌『ジュ・セ・トゥ』掲載、翌年刊行の由。 英仏海峡に謎の竜巻出現で客船が次々沈没、という出だしはさながらパニック・サスペンス映…

いやな夢

『大脱走』を観終えて眠りこけたら、ものすごく嫌な夢を延々と見続ける。 目覚めた瞬間、「夢でよかった」と心底思った。

三つの目

モーリス・ルブラン、『三つの目』、田部武光訳、創元推理文庫、1987年 Les Trois Yeux は1919年雑誌掲載、翌年単行本の由。 それはつまりアルセーヌ・リュパン絶頂期に、一方でこの純然たるSFが書かれたということで、 なんでおもむろにSFなのか文脈が分か…

おおヴィルヘルム

改めて今度こそ『女の一生』に取り組まん。 と気合いを入れつつ。

ユゴーの呪縛

連休はあちこち遠征。 土曜日マラルメ。評論「詩の危機」を読む第一回目。2ページ。 あらゆる言説を韻文の内に叩きこんだヴィクトール・ユゴーは 自らの存在で詩句そのものを体現するがの如くであり、 余人をして発話する権利さえもを奪い取ってしまった。 …