えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

2007-01-01から1年間の記事一覧

フランス現代史

渡邉啓貴『フランス現代史 英雄の時代から保革共存へ』中公新書、1998年。 とりあえず目下のところ、頑固一徹硬派の中公新書を一押しなのである。 それはそうと、第五共和制より第三共和制についてのほうがまだ明るい、というのもどうかと 思われるわけで、…

投函完了

ほんとうはモーパッサン『女の一生』の草稿について話をしたいのだけれど まだ手に余る。 とりあえず、 Louis Barthou, "Maupassant inédit. autour d'"Une vie"", Revue des Deux Mondes, 15 octobre 1920, p. 746-775. を読み直す。 『女の一生』幻の初稿 …

年賀状書き

毎年25日を過ぎてから書くことになるのはしょうがないのかどうか。 今年は遂に表も裏も自力印刷に挑戦。要するに「手抜き」という話ではある。 ネズミのイラストは簡単に描けて重宝なことだと、多くの人が思った年の瀬では ないかと思ってもみたり。

リアリズムと偶然について思うこと

脈略なく引用。 小説 本当らしい小説とは単に事件の発展に偶然性の少ないばかりではない。おそらくは人生におけるよりも偶然性の少ない小説である。 (芥川龍之介「侏儒の言葉」『芥川龍之介全集』ちくま文庫、2004年(6刷)、232-233頁) モーパッサンはボ…

なべ楽し

キムチ鍋美味で幸せな夜。しみじみもう一年が終わることを思ったりする。

第三の書

ラブレー『第三の書』宮下志朗訳、ちくま文庫、2007年 ようやく読了。膨大な量の注釈に思いのほかてこずったか。 第一、第二の書にはなんだかんだ言っても福音主義の思想(に付随するソルボンヌ批判) の啓蒙的意図ははっきりしているのだけれど、十年後の第…

Flash

年賀状の準備。一方でベクタ画像によるFlashの作成にはまる。これは楽しい。 がんばれ猫が動き回る日も遠くはないかもしれないぞ。

11回目

終了。さあ復習して忘れないようにしよう。 夜は忘年会でしこたま食す。

試験作成しながら

もちろん『六の宮の姫君』まで読んだ者は 北村薫『朝霧』、創元推理文庫、2004年 を手に取らないはずがない。 単行本は例によって埋もれているので、文庫はまだ買ってないとの言い訳のもとに購入 つづけて再読してしまう。一話めには「六の宮」後話も語られ…

六の宮の姫君

故あって 吉田精一「芥川龍之介」、『吉田精一著作集』第一巻、桜楓社、1979年 を読んでいたら、むくむくと読み直したい欲望が湧き起り、 手元の本は倉庫で眠っているので(発掘は容易ではなし)、古本屋で購入(なにやってんだ) 北村薫『六の宮の姫君』、…

試験作成そっちのけ

なるべく先入見を排して虚心に観ようと努めたものの、 映画『ゲド戦記』に失望すること深いのは、やはり期待が大きすぎたのか。

クリスチャン・プリジャン

Christian Prigent, "Maupassant mouche à merde", in Salut les anciens. Salut les modernes, P.O.L, 2000, p. 71-83. 故あって読んだので記録。久し振りにたくさん辞書を引き、二読三読して ようやくなんとなく分かったような気になる。 とりあえず、モー…

やってもやって

やってもやってもきりがないものは 一に落葉拾い、二に雪かき、三に校正だと思いました。 ところで、今日拾い集めた旧漢字をワードからはっつけたらどうなるでしょうか。 鐵會驛從徃來乘澤聲鄢點餘邊觀藝寫實眞愼處關惡爲僞亂辭隱靜稱發續讀賣鷗歐毆靈轉學覺…

レジュメにご用心

モーパッサン演劇論の初校の校正。完璧なはずの設定にもかかわらず、 2行はみ出てしまったので、やむなく注を一個削除。 それから件の原稿書き。大分内容が固まってくる。 勢いでレジュメも書く。要項ななめ読みで「よっしゃ18行やな待っときや」 とさくさく…

ラブレー発見

本屋さんで ラブレー『第三の書』、宮下志朗訳、ちくま文庫、2007年 を発見。もう出ていたのですね。 まだ最初だけだけども、大変喜ばしいので記しておく。 注釈に抜かりのない堅実なお仕事であり、口語の口調がとても調子よい。 1,2巻の時は「全四巻」とな…

めざましにブレル

月曜日は原稿を書こうと思って、実際に書くもののどうも乗り切れない。 目覚ましにおもむろにジャック・ブレル「アムステルダム」を聴く。 こりゃ目が覚める。 興味が出たのでちらっと動画を探してみる。いやこれがすごい。 何が彼をしてここまで熱唱させる…

しかと遊ぶ

土曜は論文を書こう、と思いながら論文を読んでいたら一日が終わり、 快晴の日曜は奈良にお出かけ。たいそう寒い。 たくさん歩いておしいもの食べて大仏さまも拝んで、 それから鹿せんべいを鹿にあげました。楽しかったですまる。 鹿はたくさんいましか。み…

海辺のカフカ

村上春樹『海辺のカフカ』上下、新潮文庫、2007年(22,20刷) 怒涛の勢いで再読終了。私はこの本に「大公トリオ」を教えてもらったので それだけでもありがたい本。 しかしながら 1 自分がなぜ村上春樹を読むのかいまだに分からない 2 「世界中」の人がな…

9回目

終了。右に曲がって左に曲がってまっすぐ行って一つ目を右で 橋を渡るとどこに着くでしょう。

フジタの猫

銀行の用事で烏丸四条へ。久し振りに来るとお店がいろいろ変わっている ような気がするけど、しょせん私にはよく分からない。 ちょっとだけお小遣いが出たのでジュンク堂で奮発。 『藤田嗣治画文集 猫の本』、講談社、2007年(10刷) フジタの猫は少しも媚び…

引用は何語でするのか

それはそうと思うことを記しておく。 日本語で論文書くときにあなたは欧文引用をどのように処理しますか というささやかな問題について。 そんなもんケース・バイ・ケースであるわいな、という話ではある。 まったく個人的にはしかし、 日本語の論文中にフラ…

なにが違うのか

火曜日はジャック・ルーボーとボードレール。 はじめての中華屋さんでご満悦。帰りは 村上春樹『東京奇譚集』新潮文庫、2007年。 「いわく」ありげなモチーフを出してきながら、それが 単一の意味に還元されてしまわないぎりぎりのところで止めておくのが 村…

あなうれしや

先日の発表の原稿書くがよろしの通達がはや届いて焦る。 400字換算30枚で、 「書式は40字×40行の1頁1600字、7,5頁以内とする」 なるほどなるほど。 というところでページビューは30000を超えている。ま、こちらは一日の間でもじゃんじゃん増やせる ものなの…

爆睡

という言い方はよくするけれどもしかしこれはどういう眠り方なのか。 というようなことはまあどうでもよく、 ともかく発表任務遂行。おつかれであった。 待望の『Pluto』第5巻を電車で熟読。それからコンビニで便乗企画の 手塚治虫原作を購入して、初めて読…

音楽史あれこれ

岡田暁生『オペラの運命 十九世紀を魅了した「一夜の夢」』中公新書、2006年再販 岡田暁生『西洋音楽史 「クラシックの黄昏」』中公新書、2006年(4版) 伊東信宏『バルトーク 民謡を「発見」した辺境の作曲家』中公新書、2006年再販 備忘録がわりに。 岡田…

本番直前

いよいよ本番直前。おお緊張する。 けっきょく7300字は私としてはぎりぎり一杯。心がけるは、慌てないこと。

アクセス5000到達

モーパッサンを巡って のカウンターが五千に到達。これまでに一度でもご漂着なされた方に ほんの少しでもお役に立ったことがあれば嬉しく思うのであります。 2006年3月から都合20か月。ま、私自身が毎日のように数増やしておるので、それだけで 相当数割り引…

あっというま

に連休は終わる。 ウンベルト・エーコ『フーコーの振り子』上下、文春文庫、1999年 を読了。いやまあすげえ小説もあったもんだ。こういう本は 著者のせめて10分の1くらいもオカルト関係の知識のある読者が、 「おおそう来たか」とか「ここはあれの引用だね」…

せ・ぴやんはどう訳すのか

「脂肪の塊」にはプロイセンの将校が登場するが、彼はアルザス訛りのフランス語を話す。 Foulez-fous tescentre, messieurs et tames ? (t. 1, p. 98.) vがf、dがtに入れ替わるのを言語学的になんというのか分からないけれど、 それだけのことで効果は抜群で…

せ・ぴやん

原稿は一進一退でまだ6ページの30行目。あと20行は削らねば。 ところでふと気になったこと。