えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

戦場のピアニスト

The Pianist, 2002
いわずとしれたロマン・ポランスキー
先日の飯田さんは大作化および「カタルシス」「エンタテインメント」
の文脈で、『シンドラーのリスト』の次にこの作品を挙げている(186頁)。
なるほど商業的に大成功であり、ヤマ場のエピソードを中心に捉えれば、
そういう風に言ってよいのかもしれない。とはいえ全体を通して観れば
これはなかなかどうしてハードでクールでドライ。すごい仕事だと
素朴に思う。カタルシスがそれほどあるとも思えず。
お金と人手と時間と、才能と根性と熱意があればこんな映画が
作れてしまうというということと、作ってしまう人たちがいるということは
素直にすごいことだと思うのでありました。