えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

モリエール 恋こそ喜劇

Molière, 2007
ローラン・ティラール監督。
若き日のモリエールを、モリエールの作品を使って描くという趣向が冴えていて、
多面的であると同時に弱みを抱えている人々の姿が鮮やかに、
見事にモリエールの世界が描かれていてお見事。
『町人貴族』と『タルチュフ』を土台に、その他たくさんの作品から引用されているのだけれど、
引用の仕方にひねりがあって、そのままでなく、よくできた脚本でありました。
ロマン・デュリスも見事に化け、名優ファブリス・ルキーニの演技も素晴らしく、
文句なく楽しめた作品でした。
古風なフランス語がむずかしかったです。


モリエールの映画といえば、ムヌーシュキンのたしか4時間ぐらいの大作があって、
一度観ただけだけど、あれもいい映画であった。
カーニバルのとこと、地方巡業で草原を行くところの場面が印象に残っております。