読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

そしてバルビュス

研究会、同窓会と予餞会

 Maupassant a été le plus réaliste des réalistes. Il a compris admirablement le style qui n’est que la façon artistique de voir la pensée et qui n'est rien par lui-même. Il me semble au-dessus de Flaubert, qui mêlait encore trop à la grandeur du réel la sonorité des mots.
 Il resta orthodoxe, là où Zola fut prophète passionné et parfois hérétique. Il n'a pas, comme Zola, créé tout un monde se suffisant à soi-même ; toute son œuvre n'est pas comme un seul poème vivant. Il a moins montré la masse et la pesanteur de la vie que l'intensité de l'existence individuelle. Le génie plus concret et plus particulier, il a vu des scènes éparses avec un regard plus simple ; tandis que Loti, lui, ne semble s'être occupé que de quelques crises où l'émotion se laisse cueillir toute nue comme une fleur. – Henri Barbusse.
(L'Écho de Paris, supplément illustré, 8 mars 1893.)
 モーパッサンはレアリストの中でも最もレアリストたる者であった。彼は見事なまでに文体を理解しており、それはすなわち思想を見る芸術的手法であって、それ自体は何物でもない。私には彼はフロベールを超えているように見える。フロベールはまだ余りにも現実の壮大さと言葉の響きとを混同していたからだ。
 ゾラが情熱的かつしばしば異端的な預言者であったところで、モーパッサンは正統に留まった。彼は、ゾラのようにそれ自体で自足する世界全体を創造したりはしなかったし、彼の作品全体は、唯一の生きた詩のようではない。彼は大衆や人生の重荷よりも、個人の存在の強度を示した。より具体的でより個性的な彼は、散乱する情景をより単純な視線で眺めたのだ。ロチならば、なんらかの発作的興奮にのみ関心を向けているように見え、そこでは花のように生のままの感情が摘み取られるのであるが。――アンリ・バルビュス

よく考えたら、あのバルビュスである。なんかすごい。この時まだ二十歳の青年。
Henri Barbusse (1873-1935)
16歳より文学の世界に入る。象徴主義のグループと交流し、詩集『泣く女達』Les Pleureuses (1895)を出版。自然主義的小説『地獄』L'Enfer (1908)は物議を醸した。第一次大戦に志願して出兵し、その体験をもとに『砲火』Le Feu (1916)を執筆、ゴンクール賞受賞。1919年小説『クラルテ』Clartéを発表し、ロマン・ロランと共に国際的反戦運動組織「クラルテ」を創設した。23年には共産党に入党。レーニン、ゴーリキ等とも関係を持つ。『ある闘争者の言葉』Paroles d'un combattant (1920)『キリストのユダ達』Les Judas de Jésus (1927)『スターリンStaline (1935)等を執筆。滞在先のモスクワで死去。
この時点ではまだ象徴派青年だったと思われるのだけれど、
レアリストとしてのモーパッサンを評価しているところに、後のバルビュスの姿が垣間見える、のかもしれない。
ちょっと文脈のとりずらい文章ですが。
バルビュスの顔は描いてみたい顔であるが、そういう場合でもないのである。ああ残念。