えとるた日記

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『女の一生』(2016)フランスで公開

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 ところで、ステファヌ・ブリゼStéphane Brizé 監督の映画『女の一生Une vie が23日にフランスで封切られた。

 主演は舞台女優のJudith Chemla。お父さんがJean-Pierre Darroussin、お母さんがYolande Moreau、夫ジュリヤンがSwann Arlaud。

www.allocine.fr

 シナリオは原作に忠実に、修道院寄宿学校を出たばかりのところから、早い晩年までのジャンヌの生涯を辿っている模様。批評では、時代考証がしっかりしていて19世紀前半のノルマンディーが、その自然の美しさも含めてよく描かれていること、1対1.33の画面に、監督の禁欲的な姿勢が歴史ものにありがちな大仰さを免れさせているところ、また失望や悲嘆の感情を主演のシェムラがよく表現しているところなどが評価されている。一方で、Les InrocksのSerge Kaganski などは、ジャンヌの忍従の人生が、現代女性の大義と何の関係があるだろうかと、映画化の意義そのものを疑問に付してもいる(意地悪)。なにはともあれ是非とも観たい。

 ぜひ日本でも公開されてほしいと思います。

 

追記(2017.10.03)

映画『女の一生』は、2017年12月9日(土)より岩波ホール、全国でも順次ロードショーとのことです。

映画『女の一生』オフィシャルサイト