えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

カンダハール

Safar Qandhar, 2001
モフセン・マフマルバフ監督。
今にしてみれば、戦争直前だったということになる、アフガニスタンに残してきた妹に、
亡命していた姉が単身会いに行こうとするお話であるが、
まあ、物語が普通に完結したりするわけではない。
女性一人でカンダハールまで行くことが、とにかく簡単ではなく、
最初に妻として同行した家族はおもむろに強盗に会い、
神学校を追い出された少年に道案内を頼んだり、
途中からにせ医者の黒人と一緒になって進んでゆくのだけれど、
赤十字のキャンプでは、地雷で足を失った男達が、
義足を待って列を作っている。
正直いって何が何と分かったわけではまるでないのだけれど、
いやはやもう、ため息の出る映画でありました。