えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

パリ ルーヴル美術館の秘密

La Ville Louvre, 1990
趣向を変えて、ニコラ・フィリベール監督のドキュメンタリー。
ルーヴル美術館の舞台裏を淡々と追った作品で、
絵画にせよ彫刻にせよ、「物」としてはかさばるし重たいし、
しかも絶対に傷つけたりできない貴重品が、全部で30万だかあって、
運んだり、飾ったりするのがそれだけで大仕事であることが
しみじみとよく分かる。
職員数1200人のルーヴル美術館は、それ自体が一個の「街」さながらだ、
というのが原題の意味するところだけれども、いやまあ大変です。
これだけの労力をかけてこそ、文化は守られ、伝えられていくことができる。
裏方の人たちの姿を静かに追った佳作でありました。