えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

エラクリウスでる

エラクリウス・グロス博士についての論文が無事刊行。
希望者には抜き刷り謹呈いたします。てそういうもんじゃないのかな。
以下内容見本。
モーパッサン『エラクリウス・グロス博士』―真理の探究から狂気へ―」
1.「自然主義」以前のモーパッサン
2.哲学的真理の探究
3.狂気―現代人の袋小路
4.フロベールの後に
5.『エラクリウス』の意味するもの
時は1875年。十代からの詩作を続けながらも、師フロベールの姿を眺めつつ、
ゾラはじめの小説家とも見知り始めた頃、青年ギ・ド・モーパッサン
俺もいっちょ小説書いてやるぞ、と野心に燃えたのであった。
その時、彼はどんな小説を書いたのか。彼は何を求めたのか。
そして、一見後の小説と大きく異なるこの作品は、後のモーパッサン
どう関わっているのか。そこに繋がりは見出せるのか。そしてそうだとすれば
その繋がりは何を語っているのか。
というようなお話であります。


ところで紀要関連の論文の著作権公衆送信権は、雑誌発行後は
著作者が(あるいは、も)保持するという規約のことが多いように思われる。
というわけでこの論文もその気になれば自分で公開することは許されている。
実は以前にそれを細々試みたこともあったのだけれど、いろいろあってやめたのだった。
今そのことについて改めて考え中。これが実はいろいろと考えさせられる問題なのであるのよ。