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えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

映画

アルジェの戦い

La Battaglia di Algeri, 1966 いい加減フランス映画が観たいじゃないか、 と思ったら、イタリア(とアルジェリア合作)映画だったんだな、これがまた。 ジッロ・ポンテコルヴォ監督。 アルジェリア戦争をドキュメンタリー・タッチで描いた傑作という評判そ…

愛より強く

Gegen die Wand, 2004 ファティ・アキン監督。 こいつは「壁にぶつかって」ということでよいのかな。英題はHead-On。 ということは、これは自動車で壁に突撃自殺未遂した男の再生の物語、 というのが主筋なのかもしれない。 はじめは偽装結婚だった相手を、…

ダンス・ウィズ・ウルヴズ

Dances with Wolves, 1990 ケビン・コスナー監督・主演。 たしか映画館で観たと記憶するのだが、あれはもう18,9年も前のことなのかしら。 最前線に送られた白人男性が、次第にスー族の中に溶け込んでいく過程で、 アメリカ原住民の生活の様を見て、これを理…

黄色いリボン

She wore a yellow ribbon, 1949 しかしまあ、物事はおしなべてそう単純ではなく。 この映画はつまるところ退役間近の老軍人をジョン・ウェインが好演しているということに尽きる。 どうでもいいけどジョン・フォードにとってはロマンスはただの味つけ に過…

ロシアより愛をこめて

From Russia with love, 1963 監督テレンス・ヤング。 10代で観てれば興奮もしましょうが、今となってはもうねえ。 原作ではソ連が悪役だったのに、政情を慮って謎の秘密組織に変わった という話を知った時点でかなり萎えました。うーむ。 それはそうと冷戦…

ソルジャーブルー

Soldier blue, 1970 ラルフ・ネルソン監督。 西部劇の概念を覆す、アメリカン・ニューシネマの問題作、と。 インディアンは悪ならず、という理念を明確に打ち出していて、 ある意味大変分かりやすく、撮られるべくして撮られた作品、という感じが濃い。 キャ…

アパッチ砦

Fort Apache, 1948 ジョン・フォード監督。ジョン・ウェインとヘンリー・フォンダと。 これはつまり頑固で無能なボスのおかけで軍は壊滅しましたが、 しかし彼らは連隊の名誉を守ったのです、といって、 ジョン・ウェインはあらたに戦に出かけていくお話であ…

ベルリン・天使の詩

Der Himmel über Berlin, 1987 いわずと知れたヴィム・ヴェンダース監督作品。 こういう単純なのか深いのかよく分からない(その両方なんだろうけど)作品は 苦手なのは承知で観て、まあ予想どうりだったんだなこれが。 ピーター・フォークがピーター・フォ…

野のユリ

Lilies of the field, 1963 監督ラルフ・ネルソン。 シドニー・ポワチエが黒人初のアカデミー主演男優賞を獲ったという歴史的作品。 私としては、これは脚本がもひとつぎこちなく説得力に欠けるように 思われなくもなく、まあこんなもんかいなあ、という感じ…

ミシシッピー・バーニング

Mississipi burning, 1988 監督アラン・パーカー。ジーン・ハックマンとウィレム・デフォー。 1964年、公民権運動に反対してKKK暴れまくりの凄惨たる状況下、 犯罪捜査にやって来たFBIの二人組。 大がかりな捜査でも埒があかず、最後は非合法丸出しの手段を…

アミスタッド

Amistad, 1997 ふーん、スピルバーグがこんな映画撮ってるとは知らなんだ。 地味に思われるほどストレートにアミスタッド号の物語を語った力作映画でした。

招かれざる客

Guess who's coming to dinner, 1967 監督スタンリー・クレイマー。 スペンサー・トレイシーとキャサリン・ヘプバーンとシドニー・ポワチエと。 その点、こちらはいささか理想主義的シチュエーション・コメディーながら、 黒人の側の思いも描けている点がよ…

アラバマ物語

To kill a mockingbird, 1962 監督ロバート・マリガン。主演グレゴリー・ベック。 30年代南部アラバマで弁護士をするお父さんを子どもの視点から描く作品で、 子役がとてもいいのですね。 お父さんは黒人の弁護をつとめることで、白人のいやがらせを受けもし…

駅馬車

Stagecoach, 1939 ジョン・フォード監督。ジョン・ウェイン主演。言わずもがなながら。 馬車の乗客に娼婦がいて、他の客との関係の推移が描かれるところ、 いささか「脂肪の塊」に似ているなあ、と。あとはまあ、 うーん、これが西部劇というものですかあ、…

国民の創生

The Birth of a nation, 1915 言わずとしれたグリフィスの大作。 映画は歴史を描くことができる(お金さえかければ)ということを 1915年の時点で示してみせた画期的作品で、第一部は今でも十分に見応えある。 第二部は、勢いあまって偏向ある歴史観を見せて…

ラストサムライ

Last Samurai, 2003 監督はエドワード・ズウィック。 今時の若者に「異文化交流で思いつく映画」と聞いてみたら ダントツの得票数でこの映画が挙がったので、なるほどと観る。 個人的には設定に本当らしさが感じられなかったのに加えて (一集落を代々守って…

インドへの道

A Passage to India, 1984. もちろん、デヴィッド・リーン。 読んでしまうと意識せざるをえないので、「原作物」というのは読まずに観るのが 正しいのかもしれないが、読んだ方がよく分かることもまああるわけで。 第三部「神殿」が15分だなんて、とか。 原…

大地

The Good Earth, 1937 シドニー・フランクリン監督。 ポール・ムニとルイゼ・ライナーの「中国人」はまあ変なんだけども、 それはそれとしてよく出来た映画。 前半は原作に忠実、後半はうまく映画的にまとめている。 具体的には三人の子供を二人に減らし、エ…

アラビアのロレンス

Lawrence of Arabia, 1962 いわずと知れたデヴィッド・リーン監督。 はじめて全部観ました227分。なんというか達成感。 この映画が史実をまったく無視した「お話」であるということをよくよく肝に銘じた上で、 それでも見応え十分なのは、なんといっても実写…

マルコムX

Malcolm X, 1992 扇情的にも挑発的にもならずに、 とことんクールなマルコムX像を描ききったところが、これまた スパイク・リー監督の凄いところだなと思いました。

王様と私

The King and I, 1956 ウォルター・ラング監督。 おおこれがユル・ブリンナーであったか。 ユル・ブリンナーの王様はそういう役としてものすごくはまっているんだけど、 当然のごとくもはや何人とも判別のつかない謎の王様と化していて、 それだったらシャム…

戦場にかける橋

The Bridge on the river Kwai, 1957 『チート』の早川雪州がかように恰幅のよいおじさんになるものなのかと感慨ふかい。 彼は英語があまり上手でなく、それなのにスター風吹かしていて顰蹙を買い、 監督のデヴィッド・リーンが怒った、という話がなんともも…

サヨナラ

Sayonara, 1957 監督はジョシュア・ローガン。 言わずと知れたマーロン・ブランド。ヒロインのハナオギ(花荻)高美以子は日系二世。 率直に申し上げると、GIさん、あんた達は日本に何しにきてんですか、と思わずにいられない。 お淑やかに「尽くす」日本女…

バグダッドの盗賊

The Thief of Bagdad, 1924 監督はラオール・ウォルシュ。 ダグラス・フェアバンクスとジュラン・ジョンストンはとりあえずまあよくて、 アンナ・メイ・ウォン(モンゴル人の奴隷という悪者役、うるうる)と、 モンゴルの王様演じる上山草人(これがまたえら…

上海特急

Shanghai Express, 1932 監督はジョゼフ・フォン・スタンバーグ。 1931年、動乱下の北京―上海間特急(三日かかる)に起こる事件で、 まあ共産党が悪役という感じで出てくる。 いわずと知れたマレーネ・ディートリッヒのためにあるような映画であるが、 目下…

散り行く花

Broken Blossoms, 1919 引用を二つ。グリフィスについてはこれ。 メロドラマは、男女の恋愛を物語を通して崇高化します。この人をこれほどまでにこの私は愛している。けれども、この愛に、どうして、これほどまでの障害が降りかかってくるのだろう。でも、こ…

戦艦バウンティ号の叛乱

Mutiny on the Bounty, 1935 監督はフランク・ロイド。 チャールズ・ロートンにもクラーク・ゲーブルにも文句をつける気はさらさらない (あんな厭な人の役を実にうまく演じてますねチャールズ・ロートン)のだけども、 今の私の目にはこれ、アングロ・サク…

ドゥ・ザ・ライト・シング

Do the right thing, 1989 簡単に言うと、「黒人」を美化して描かないことで単純なプロバガンダになってしまっていない ところに、スパイク・リーの監督としての才能が感じられる映画。 結果的に当然ながら、見終わっても全然さっぱりしません。 「問題」は…

パッチギ!

2004年。 とりあえず説話の構造だけ取りだすと、これはすごく明快で古典的でさえあるものの、 複数のエピソードを重ねてクライマックスにもっていく手際がお見事な よく出来た娯楽作品である。関西弁ながら実にナチュラルな演技も大したものかと。 そこから…

ロスト・イン・トランスレーション

Lost in translation, 2003 上記書に紹介されている、タフトさんによると、 不慣れな文化的環境に慣れようとする努力の緊張感、もといた環境から根こそぎにされたと感じる喪失感、慣れ親しんだ文化的刺激や社会的地位などを取り上げられたという被剥奪感、新…

ガン・ホー

Gung Ho, 1986 といいながらおもむろにガン・ホー。ロン・ハワード監督。 ずいぶん無茶な作りながら、きっちりまとめてそれなりに納得させてしまうところ、 なかなかよく出来た映画ではある。 にしても日系人のしゃべる日本語のぎこちなさは、 日本語母語話…

チート

The Cheat, 1915 脈絡のなさすぎる二本立て。いちおう予習を兼ねて。 40分強のサイレント映画にして、知る人はみんな知ってる有名作品。セシル・B・デミル監督。 おおこれが早川雪州の噂の妖しい魅力というものであったか、と納得。 私が見たのもビルマ人ア…

愛なき女

Una Mujer Sin Amor, 1951 ルイス・ブニュエルのメキシコ時代の作品。やれ条件が悪かったの 20日間で撮ったの、監督は話題にしたがらなかったの、というような作品ではあるが、 しかしこれ、モーパッサンの『ピエールとジャン』が原作なのである。 スペイン…

戦場のピアニスト

The Pianist, 2002 いわずとしれたロマン・ポランスキー。 先日の飯田さんは大作化および「カタルシス」「エンタテインメント」 の文脈で、『シンドラーのリスト』の次にこの作品を挙げている(186頁)。 なるほど商業的に大成功であり、ヤマ場のエピソード…

独裁者

The Great Dictator, 1940 そういうわけで以前に購入のこの作品を観る。 ずっと前に観た時は素直に感動に溢れた最後のシーンが 驚くほどストレートなメッセージであることにこの度は若干驚く。 年を取るというのは度し難いものだ。 飯田さんご指摘の通り、こ…

東京オリンピック

『東京オリンピック』、総監修 市川崑、1965年 とりあえず「劇場公開オリジナル版」。 競技よりも選手個人とおそらくはその孤独に焦点を当てているので、 必然的に団体スポーツは(女子バレーを除いて)蚊帳の外の感がある。 ま、今さら記録か芸術かとか言う…

オリンピア

Olympia, 1938 ようやく気になっていたレニ・リーフェンシュタールの映画を観る。 ・スターティング・ブロックがまだなくて、スコップで穴を掘っている。 ・走り高跳がまだ背面跳びじゃない。 ・棒高跳も下がマットじゃなく砂場。 というようなことに素朴に…

2001年宇宙の旅

2001: a space odyssey, 1968 色々あって「2001年」を観たので備忘録。 小説を読んでないので何回観ても最後の意味が分からなかったんだけど、 「スターチャイルド」になっちゃってたんですか。そうですか。 それはともかく、今回注目ポイントはやはりHAL900…

ティファニーで朝食を

Breakfast at Tiffany's, 1961 オードリー・ヘップバーンが可愛ければそれでいいとかいう話は無しにして。 皆さんご承知のように、この映画は原作とは色々違う点があり、 新潮文庫翻訳者の龍口直太郎などは結構お怒りのようである。 要するにうまいこと恋愛…

黄金狂時代

The Gold Rush, 1925 今回私の観たのはコンラッド・エルファースの音楽を後から足した あんまりよく分からないヴァージョン。 前記手塚治虫の語りの中に出てきたので気になっておもむろに観る。 手塚治虫はチャップリンには欠点がないと絶賛なのだけれど、そ…