えとるた日記

フランスの文学、音楽、映画、BD

2007-04-01から1ヶ月間の記事一覧

アルーマ

Allouma, 1889 思うところあっての選択。理由は後に述べる。 エコー・ド・パリ2月10日、および15日。フォユトンらしいので 気合いの入った「小説」として掲載されたようだ。短編集『左手』に所収。 簡単なようでそうでもないようで、なかなかむずかしい作品…

眠い日曜日

たくさん眠った日曜日。本を読んではうつらうつら。 ご飯を食べてはうつららら。 さあ、目を覚ましてモーパッサンを読もう。

消えた印刷職人

たまたま目にとまった一冊。 ジャン=ジル・モンフロワ『消えた印刷職人』宮下志郎訳、晶文社、1996年(2刷)。 歴史の先生が著したフィクション体裁の薄い書物。 ルネサンスの印刷職人の様子がよく分かってなかなか興味深い。文字通りの 職人技かつ人手もか…

ブラバンと道頓堀

ブラスバンドの演奏を聴いてから道頓堀へ行く。天気快晴風やや強し。 指揮者どのが大層好印象。近すぎてやや耳痛し、でも楽し。

フランス田園伝説集

放心してモーパッサンも読んでいない。ので代わりに。 ジョルジュ・サンド『フランス田園伝説集』篠田知和基訳、岩波文庫、2006(7刷)。 以前に読んだものを重版を機に読み返している最中。 民間伝承の採集というのは地方色に関心の向いたロマン主義的精神…

ひとまず1回目終了

とりあえず緊張の一回目が終了。 来週もみんな来てくれるだろうか。来てくれますように。 放心して France Gall をぼーっと聴いていると、 疲れたんだなー、としみじみ感じる。

クロシェット

Clochette, 1886 今日はえいやっとページを開いたところの作品。 ジル・ブラース12月21日。短編集『ル・オルラ』に所収。 間然するところのない作品というのはこういうものだろう。 時によるとモーパッサンの短編はちょっと言葉足らずというか、言うべきこと…

緊張と散髪

いよいよ明日から始まる授業。胸がどきどきする。 せめて身だしなみだけでもと散髪に行った。 新学期が始まった後だったので、今日は空いていた。 気分を落ち着けるために、モーパッサンでも読もう。

シャーリ

Châli, 1884 モーパッサンはいろいろな趣きの作品を残したと先日記したけれど その例として挙げてみたい作品。 「酒だる」から一週間、次にモーパッサンが書いたのがこの作品で、 ジル・ブラース4月15日。『ロンドリ姉妹』に所収。 ノルマンディーの田舎から…

65編の偽作

英訳モーパッサンの偽作について、これまでに調べた人がいなかったわけでは 全然ない。大西忠雄(春陽堂全集3巻)が紹介しているのがアメリカの 「ステーングミュラーが1950年に行った調査」だ。 なるほどそうか、と思ってはみるが「ステーングミュラー」が…

昨日の桜

昨日の桜を今日の写真に。実にみごとな咲きっぷり。

竹友文庫とモーパッサン

とは言いながら、写真は別物。おまけにモーパッサンを読んでいない。 そしてまた、偽作がらみの話なのであった。 廉価で日本に入って来たというだけあって、「食後叢書」もダンスタン版も いくつかの大学図書館に収蔵されている。なんと、手近なところの大阪…

満開の桜

今日は学校に赴くと、なんと見事に満開の桜のことよ。 ベンチに座ってぼんやり見とれてしまう。なんというか、たわわについた花の重みで 枝がしなっているかのように見えるほど。 待ちに待った春の喜びに溢れている。モーパッサンなら「樹液がのぼってくる」…

酒だる

Le Petit Fût, 1884 今日はまた初出日で選ぶ。4月7日のゴーロワ紙、『ロンドリ姉妹』所収。 モーパッサンの短編の中でも有名なものの一つ、とフォレスチエも記す。 新潮文庫では1巻、典型的なノルマンディー農民ものの一編だ。 シコの親父(Maître Chicot は…

今日もかえる

かえるばかりフューチャーしてもしょうがないんだけど、 今日もかえるである。だんだん大きくなって得意げである。 なにやってんだかよく分らないままに日が過ぎてゆく感じがする。 せめてモーパッサンでも読むことにしよう。

かつて

Jadis, 1883 今日はあんまり脈絡のない選択。ジル・ブラース紙10月30日。 実は初出はゴーロワ紙1880年9月13日で、この時のタイトルは Conseils d'une grand-mère で、春陽堂全集2巻はこちらを とって「祖母の忠告」(95-98ページ)となっている。ちょっとや…

本業もがんばらねば

私はモーパッサンの専門家にはなりたいけれど モーパッサンの偽物の専門家になりたいわけではない。なってもいいけど。 「モーパッサンの偽物の専門家」と 「モーパッサンの専門家の偽物」は似ているところが、ちょっとやだ。 というのを言い訳に、今日は本…

偽作話はつづく

どこから話をしようか。今日はいろいろと進展したみたい。 しつこく探していたら、見つかるもんじゃないですか。 Internet Archive: Digital Library of Free Books, Movies, Music & Wayback Machine になんと、カルフォルニア大学図書館が電子化した The l…

インターネットはえらい

お庭の花の名前は野ボタンと分かってうれしい。 名前を知るのはよいこと。距離が近づく。 けれど今日もモーパッサンを読んでいない。かなしい。 理由はこいつのせいだ。

聖骨

La Relique, 1882 同じく英訳本を見ながら、そうそうこんなのあったよな、と思った一作。 10月17日付ジル・ブラース紙、『マドモワゼル・フィフィ』2版収録。 医師アンリ・ポンタル Henri Pontal から神父ルイ・デヌマール Louis d'Ennemare に宛てた手紙。 …

整理の仕方

ごそごそと半日、部屋の整理に過ぎて日が暮れる。庭のお花の名前が 分らずにかなしい。部屋はけっこう綺麗になるが、経験上この状態は長く 続かない。何故だろう。 それは、私の場合、実用性と見た目の美観が両立しないから。 って、それは要するに整理の仕…

妻を帽子とまちがえた男

お茶を濁すわけでもないけれど、他の読書の話。 いわずもがな、オリバー・サックス『妻を帽子とまちがえた男』 高見幸朗 金沢泰子 訳、晶文社、1996年(18刷)。 購入したのはそれこそ10年近く前のことで、ずっと読まずにいて ふと手に取って読み出したら、…

小さい本

The Man With the Blue Eyes, and Other Stories, Girard, Kansas, Haldeman-Julius Company, coll. "Little Blue Book" No. 918, s. d. ミズテンで買っちゃった本が届く。掌サイズの小さな本で64頁。 20年代から30年代に出たものらしいが、例によって翻訳者…

データ到着

無事にデータが届く。正直泣いちゃいそうなお金がかかったけれど いみじくも恩師のお言葉。「そういうものはお金の問題ではない。」 然り、費やされた時間は決して金では購えない。 購えちゃったことを僥倖と思うことにしたい。 今日は学校で新人さんと会う…

目ざめ

Réveil, 1883 英訳本の目次を見ていて、真作ながらタイトルを見ても内容を思い出せない(!) 作品があって、今日はそれを読む。初出は2月20日のジル・ブラース。 『マドモワゼル・フィフィ』2版に収録。 結婚して3年を静穏に、霧深い田舎に暮らした妻が一人…

偽作つれづれ

今日はそんなに進展(しかし、なにが?)なし。 http://www.gutenberg.org/wiki/Main_Pageにはところで The Works of Guy de Maupassant, vol. 2,3,4 (of 8) の3冊が登録されており、とりわけ3巻、4巻には偽作が多数混じっている。 グーテンベルク・プロジェ…

たわわちゃん

被写体はないかと辺りを見回したら、 たわわちゃんが手を振っていたので、撮ってみる。 知る人ぞ知る、京都タワーのマスコット。 今日はなんだか寒い一日だった。

車内にて

En wagon, 1885 今日は初出日で選んでみる。3月24日ジル・ブラース。でも中身は ヴァカンス直前、7月頃の話だった。モーパッサンとてもいつも時節ものを 書いてるわけではなかったね。 オーヴェルニュの奥方の命を受けて、休暇に入る寄宿学校の生徒をパリま…

捏造の検証

テレビでねつ造の反省番組をやっていたので、ちなんでみる。 昨日載せた目次に、モーパッサンの原作が特定できたものの 仏語題を加えておいた。まだ全部読んだわけではないので 間違いがないとは言えないけれど、今のところ 真作は2,3,4,5,7,9,11,12,15,16,1…

英語との格闘の一日

昨日届いたのは実は2冊で、今日さらに2冊届いて 都合4冊セットのモーパッサン集なのだった(正確なところはよく分らないけど)。 Une vie と Bel Ami or the history of a scoundrel が1冊ずつ(「悪党物語」とはすごい)。もう1冊は短編集。詳細はまた今度…